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妊娠時に気をつけたい風疹

妊娠中には様々な症状が生じやすいため、妊婦さんは普段以上の注意が必要です。その中でも気をつけたい病気の一つが風疹です。妊娠中風疹に感染してしまうと、赤ちゃんが「先天性風疹症候群」になる可能性が高くなります。特に免疫力が落ちる妊娠初期にかかりやすい病気なので、妊婦さんは十分に注意を払う必要があります。また風疹は妊婦さんに限らず、風疹の免疫がない30〜50代の男性が感染源になることもあるため、夫婦💑🏻共にしっかりと風疹の知識を深め、予防をすることが大切です。そんな妊娠中の危険な風疹について紹介したいと思います。


風疹とは?

✔ 風疹の原因と感染経路

風疹のもととなる病原体は、風疹ウイルス(rubella virus)と呼ばれています。風疹の原因は、ほとんど流行によるもので、ウイルス🦠を保有している患者の咳やくしゃみなどを介して感染する「飛沫感染」となります。その他にも、ウイルスが付着した手を通して口や鼻からウイルスが体内に入る「接触感染」も感染経路の一つです。妊娠初期に妊婦さんが風疹にかかると、母体のウイルスが胎盤を通して胎児まで感染させてしまい、先天性風疹症候群を引き起こす可能性が高いため、妊娠中風疹ウイルスに感染しないよう予め予防することが大切です。


✔ 風疹に感染した場合

風疹は「風疹ウイルス」に感染することで症状が発症します。主に、春から初夏にかけて流行しやすく、飛沫と接触によって人から人の間を移すので、急性感染症となります。この風疹ウイルスに感染すると2〜3週間後に熱や小さなピンク色の発疹などの症状が現れ、リンパ節腫れ、関節痛などの症状が生じます😳こういった軽い症状のみの場合は、感染に気づかない人も多く、約15〜30%程度の方が感染に気づかないまま症状が治まっていきます。しかし、数千人に1人の割合で血液中の血小板数が減少して出血しやすくなる病気である「血小板減少性紫斑病」などの合併症を引き起こす場合もあります。風疹の感染力はそれほど強くないため、空気感染を大きく心配する必要はありませんが、風疹の免疫がない場合には1人の患者により5〜7人に感染してしまうこともあります。


風疹の感染を予防するには?

✔ 妊娠20週までは風疹に要注意!

妊婦さんが妊娠20週頃までに風疹に感染してしまうと、生まれた赤ちゃんにも難聴や、心臓障害などの影響を与えてしまう場合があります。特に妊娠1ヶ月目に風疹へ感染してしまうと、赤ちゃんが先天性風疹症候群になる可能性は、50%以上ととても高く📈なります。妊婦さんが風疹に感染したからといって、必ず赤ちゃんに影響を与えるわけではないですが、妊娠初期はなるべく人混みを避け、不要不急の外出を避けるようにしましょう🚨

 

✔ 妊娠診断で風疹をチェック!

妊婦さんが、風疹にかかる可能性があるかどうかを調べるためには、風疹の抗体検査をする必要があります。産婦人科では妊娠健診する際に、必ず風疹の抗体検査を行います。以前、予防接種を受けた妊婦さんであっても抗体量が低いと感染率は高くなってしまうため、現在の抗体価の正確な数値をチェック✅することは重要です。また、妊娠を希望し準備する時期から予め風疹の抗体があるかどうかを把握し、妊娠する前に予防接種を受けることも大切です。風疹の予防接種を受けた場合は、受けてから約2か月は妊娠を避けるようにしてください。