赤ちゃんの成長のために必要な栄養素でもあるビタミンA。ビタミンの一種なので、健康に良いのでは🤔というイメージもありますが、実は過剰な摂取には注意が必要な栄養素です。特に、妊婦さんがこのビタミンAを過剰摂取してしまうと、お腹の赤ちゃんに悪影響を及ぼす可能性もあります。今回はそんな、妊婦さんがビタミンAの摂取を注意すべき理由や、妊娠中のビタミンAの推奨量と上限量について詳しくまとめてみました📝
ビタミンAとは?
ビタミンAとは脂溶性ビタミンの一つで、細胞の再生を促し目や皮膚の粘膜を保護したり、胎児の成長にも関与するなど、体の健康維持に欠かせない栄養素です。ビタミンAが不足してしまうと、眼球乾燥症や角膜軟化症、夜盲症などを引き起こす可能性があります。構造により、レチノール、レチナール、レチナイン酸に分類され、水💧には溶けにくく、油には溶けやすいといった性質を持ちます。
ビタミンAの過剰摂取が危険な理由
🥕ビタミンAはどうして危険なの?
体の健康維持に不可欠な栄養素であるビタミンAですが、過剰摂取にはなぜ注意する必要があるのでしょうか。通常ビタミンやミネラルは、必要量以上摂取した場合「尿」🚽として体外に排出されます。ですが、脂溶性であるビタミンAは、摂りすぎてしまっても尿として体外に排出されず、体内に蓄積されやすい特徴があります。なので、長期にわたってビタミンAを摂りすぎてしまうと、体内に蓄積され目👀や皮膚の健康に異常を起こすこともあります。また、中枢神経に悪影響を及ぼしたり、肝臓の損傷を引き起こす可能性があるので注意が必要です。
⚡妊娠中のビタミンA過剰摂取によるリスク
ビタミンAを過度摂取した場合、主な症状は頭痛、吐き気、下痢💩、目と皮膚の乾燥、めまいなどが症状として現れます。また、症状がひどい場合には、肝臓の損傷や出血を引き起こすこともあります。妊婦さんがビタミンAを過度摂取した場合には、お腹の中の胎児にも悪影響を及ぼしかねず、耳や眼球、肺、心臓🫀などに先天奇形が起きたり、早産を招いてしまうこともあります。
妊娠中ビタミンAはどう摂取すればいいの?
⚖️摂取量と上限量
ビタミンAの摂取量は、レチノール活性当量(μgRAE)という単位で表記されます。妊婦さんの推奨摂取量と耐容上限量は一般の成人女性の基準と同様で下記の通りです💁🏻♀️
時期 | 推奨摂取量 |
妊娠初期・中期 | 650〜700μgRAE |
妊娠後期 | 730〜780μgRAE |
授乳期 | 1,100〜1,150µgRAE |
※ 1日のビタミンA耐用上限量 : 2,700μgRAE
🔍ビタミンAを多く含む食品
ビタミンAを多く含む食材🥬は、大きく「動物性食品」と「植物性食品」に分けられます。動物性食品に含まれるビタミンAの種類はレチノール、植物性食品に含まれているビタミンAの種類はβ-カロテンです。植物性食品に含まれるβ-カロテンは、すぐにビタミンAとして吸収されるのではなく、体内に必要な分だけビタミンAに変換され吸収されるため、食べ過ぎてしまっても過剰摂取に繋がることはないとされています。なので、妊娠中にビタミンAの摂取は植物性食品から摂取するとより安心でしょう😊
動物性食品 | 含まれるビタミンA量 | 植物性食品 | 含まれるビタミンA量 |
鶏レバー | 14,000μgRAE | にんじん (20g) | 720μgRAE |
豚レバー | 13,000μgRAE | モロヘイヤ | 840μgRAE |
うなぎ | 2,400μgRAE | 小松菜 (80g) | 260μgRAE |
銀だら | 1,500μgRAE | ほうれん草 | 350μgRAE |
クロマグロ (70g) | 823μgRAE | かぼちゃ | 330μgRAE |
無塩バター | 800μgRAE | ニラ (30g) | 114 μgRAE |
また、ビタミンAの過剰摂取は食品からの原因もありますが、サプリメントや医療用レチノイド剤による場合もあります。マルチビタミンなどのサプリメント💊には、もビタミンAが含まれていることがよくあるので、サプリメントを選ぶ際には栄養表示をきちんと確認するようにしましょう。