突然、多嚢胞性卵巣症候群と診断されてしまったら、聞きなれない病名に不安😢を感じてしまうでしょう。多嚢胞性卵巣症候群は、不妊の原因と言われている生理不順や排卵障害を起こす病気です。今回は、多嚢胞性卵巣症候群について知っておきたいことを詳しく解説します🕊️
多嚢胞性卵巣症候群って…
✔ 不妊の原因はこれ?
両側の卵巣に腫れや嚢胞化が見られ、生理不順や不妊、多毛や肥満🐷などを伴う症候群を定義されている疾患です。多嚢胞性卵巣症候群は数十個の卵胞の成⻑が途中で止まり、小さい卵胞が卵巣内に留まるため排卵まで至らないという状態になります。生殖年齢女性の女性のうち約5~10%に発症すると言われています。症状がはっきりでないこともあるため、知らないうちに発症していて不妊相談で受診した際に発覚することも多いです💡
✔ 多嚢胞性卵巣症候群の症状と原因
👉🏻多嚢胞性卵巣症候群の症状
- 生理異常(生理不順、不正出血、数カ月にわたる無月経)
- 男性化(多毛、低声、ニキビ増加)
- 肥満(インスリンの働きが低下することによる体重増加)
- 不妊(ホルモンバランスの異常による排卵障害)
多嚢胞性卵巣症候群の原因は詳しく解明されていません。しかし、脳下垂体からの分泌されるホルモンと🧬卵巣から分泌される女性ホルモンのバランスが崩れることで排卵が妨げられてしまうことや、インスリンの働きが低下することで、体の反応が悪くなることも要因として考えられています💦
✔ 妊娠率の低下と早期発見
排卵障害が主な症状であるため、妊娠率が低い⤵️傾向にあることは当然です。多嚢胞性卵巣症候群の方が、妊娠する確率は20%低いと言われており、自然妊娠のみのデータでは最大で40%低いと報告されてます。また、出産までの期間は約2年遅くなるとも。多嚢胞性卵巣症候群を放っておくと、子宮内膜増殖症や子宮体がんなどのリスクが高くなるため、適切な治療を受けることが大切です。また、長期間にわたって不妊で悩んでいる場合は妊娠多嚢胞性卵巣症候群の可能性も考えられるため、早めに受診👩🏻⚕️することをおすすめします。
多嚢胞性卵巣症候群の診断と治療
✔ 多嚢胞性卵巣症候群の診断基準
以下、3つの基準を満たすと多嚢胞性卵巣症候群と診断されます📋
1️⃣月経異常がある
無月経、稀発月経、無排卵周期症のいずれかが見られる。
2️⃣卵巣内に小さな嚢胞が見られる
超音波検査によって卵巣内に2〜9㎜の小さな嚢胞が10個以上確認できる。
3️⃣性ホルモンの異常
男性ホルモンが高いこと、黄体形成ホルモンが高いのに対して卵胞刺激ホルモンが正常である場合。
✔ 妊娠希望の有無による治療方針
多嚢胞性卵巣症候群と診断された場合、妊娠の希望があるないに関わらず、ホルモンバランスを正常に整える🔁必要があります。肥満の人はまずは減量すること。肥満でない場合や、肥満が改善した場合は、妊娠の希望の有無によって治療方針が変わってきます。妊娠の希望がある場合は、排卵を促す治療法として、排卵誘発剤のひとつであるクロミフェン治療を行い、改善されない場合はゴナドトロピン療法や腹腔鏡手術を行います。妊娠の希望がない場合は、子宮内膜の周期的な変化を起こす治療であるホルムストローム療法や低用量ピルの処方💊がなされます。
多嚢胞性卵巣症候群はさまざまな要因が関係しているため、確立した予防法は存在しません、早期発見🔍と適切な治療を受けることが大切で特に、不妊に悩んでいる女性は早期診断と治療で不妊治療の長期化を避けられることもあります。月経異常やなかなか妊娠しないなと感じたら、早めに婦人科を受診をすることをおすすめします🤝🏻