妊娠中に、「感染症が流行ってる」という話を聞くと、どうしても不安になって外出を控えたりするものです。特に妊娠中は、使える薬💊や治療方法が限られているため、普段から病気にならないよう気を付けることが大切です。今回は、妊婦さんが注意すべき病気の一つである麻疹について詳しく見ていきたいと思います👀
麻疹について詳しく知ろう
✔ 麻疹ってなあに?
麻疹は、麻疹ウイルスが原因の感染症で、日本では昔からよく見られる病気の一つです。ですが現在は、1978年から始まった麻疹ワクチンの定期接種💉により、患者数も昔と比べると減少しました。麻疹に感染すると、10日程度経ってから咳・発熱・鼻水など風邪と似たような症状が見られ、熱が下がる頃に発疹が出始め全身に広がります。そこから3日程度で次代に熱が収まり、7日から10日ほどで症状が治まります。ただし、麻疹にかかると肺炎や中耳炎などの合併症が起こりやすく、1000人に1人の割合で合併症が重症化🤒し死亡に至るケースもあると言われています。
✔ 感染経路と感染期間
麻疹は、感染者と接触することで90%以上が感染する非常に感染力の強い病気で、接触感染・飛沫感染・空気感染の経路で感染します。しかしマスク😷や手洗いだけでは、免疫のない人が感染を防ぐことはできません。マスクをしても粒子が口に入り込んで感染につながる可能性が高いからです。また、麻疹の感染可能期間は、風邪と似た症状が起こる1日前から体が発疹に出始めた後の4~5日程度までで、その中でも発疹が現れる前は特に感染力が強いので注意⚠️が必要です。
麻疹を予防するには?
✔ どうすれば麻疹が予防できるの?
麻疹は、これといった治療薬💊がなく治療法もありません。ただ、症状を和らげる対症療法が行われるだけなので、薬の服用や治療方法が限られている妊婦さんは麻疹にかからないよう注意する必要があります。妊婦さんが麻疹に感染すると、重症化しやすく流産や早産につながる危険性もあります。こういったことから、予めワクチンを打ち体内に免疫を作ることがとても重要ですが、麻疹のワクチンは生ワクチンとなり、お腹の赤ちゃんにも影響を与える可能性があるため妊娠中に接種することはできません。ですので、特にワクチンを打っていなかったり打った方でも免疫が低下📉している方は、妊娠前に医師と相談しワクチン接種を検討するようにしましょう。
✔ 妊娠中に麻疹患者と接触してしまったら?
妊婦さんは、なるべく麻疹患者に接触しないよう注意すべきですが、もし麻疹患者に接触してしまった場合にはすぐ医療機関🩺に受診するようにしましょう。病院に向かう際にも、公共交通機関ではなく車などで移動し感染が広がらないように注意しましょう。病院では、まず妊婦さんに麻疹の抗体があるかを検査し、抗体がない場合には発症の予防と症状の軽減のために薬物を投与することになります。この際に使われる薬剤は、妊婦さん🤰🏻にも投与できる「ガンマグロブリン」が使用されることが多いです。もし麻疹が発症した場合には、子宮の収縮や別の病気につながらないように抗菌薬を投与することもあります。