妊娠中に病気にかかると、使える薬や治療方法に制限があり、病気が重症化してしまう可能性があります。特に感染症🦠は、妊娠前から予防接種などで免疫を獲得したり、普段から感染症にかからないように予防策をしておく必要があります。本文では、妊娠前に受けておきたい水痘ワクチンについて詳しく見ていきましょう🔎
水痘の特徴や症状とは?
✔ 水痘ってなあに?
「水痘(みずぼうそう)」とは、水痘・帯状疱疹ウイルスの感染によって起こる感染症です。感染力がとても強く、5歳までに約80%の子ども👦🏻が感染&発症するため、「子どもがかかる病気」だと思われがちですが、子どもの時に感染したことがなかったり予防接種を受けたことがない場合、大人になって水痘にかかるケースもあります。水痘の感染経路は、接触感染・飛沫感染・空気感染💨などがあり、麻疹ウイルスと同じく一度かかると終生免疫ができ、再度かかることはないと言われていましたが、最近では抗体の効果が20数年で薄れてしまうケースもあるということが分かってきています。
✔ 水痘の症状とは?
水痘の症状は、発熱🤒と共に痒みを伴う全身性の水疱が広がることから始まり、「丘疹→水疱→痂皮」となって徐々に治っていきます。大人になってから水痘が発症すると、子どもに比べて発疹がひどかったり口腔内の発疹などで食事に支障が出たりするなど重症化することが多く、肺炎や敗血症などの中枢神経感染症を引き起こして死に至るケースもあります。特に妊婦さん🤰🏻は、水痘に感染するとお腹の赤ちゃんにまで悪影響を及ぼすため注意が必要です。
👉妊娠中の水痘感染
妊娠20週未満 | 先天性水痘症候群(低出生体重・白内障など)の発症する可能性がある(約1~2%) |
妊娠20週~ 分娩21日前 | 胎盤を通じて胎児に潜伏したウイルスが生まれてから再活性化し、赤ちゃんが乳幼児期に帯状疱疹を起こす可能性がある(約9%) |
分娩前後 | 生まれた赤ちゃんに水痘が発症する可能性がある(約30~50%) |
水痘を予防するには?
💉水痘ワクチンの予防接種
水痘は、水痘ワクチンで予防することができますが、体内に注入する生ワクチンとなるため妊娠中のワクチン接種は、お腹の赤ちゃん👶🏻に影響が出る可能性もあり妊婦さんの接種は禁忌されています。なので妊娠を考えている方は、妊活を行う前に水痘の抗体検査を受け、免疫がない場合には水痘ワクチンを接種しておくことが重要です。1回の接種でも90%以上の抗体ができますが、さらに免疫を得るためには2回のワクチン接種が必要です。この場合、1回目と2回目の接種は3ヶ月以上(一般的には6~12ヶ月)の間隔をおくようにしましょう😌