妊娠を望み妊活を始めたものの、なかなか妊娠できず焦っている💦という方は多いのではないでしょうか。WHOでは、妊活をしている夫婦が避妊せず1年以上妊娠しないことを不妊症と定義しています。WHOの不妊症原因調査によれば、女性側に原因がある場合が65%、男性側が48%、夫婦両方が24%でとされています。女性不妊症の原因は様々ですが、不妊になりやすい女性はいくつか体質的な共通点があるため、今回は女性側の不妊症の原因や疾患について解説していきます☝🏻
女性の不妊症の主な原因
✔ 排卵障害(月経異常)
排卵障害を引き起こす原因として以下のようなものがあげられます。
✅高プロラクチン血症
高プロラクチン血症は、血中のプロラクチン値の数値が高い状態📈のことです。原因は抗精神病薬、高潰瘍薬、血圧降下薬、エストロゲン製剤などの薬剤による場合や、甲状腺機能低下症、視床下部の病気などで現れます。主な症状は頭痛や視野障害のほかに無月経や月経不順のような月経異常で、不妊につながる症状です。
✅多嚢胞性卵巣症候群
多嚢胞性卵巣症候群は、女性の20〜30人に1人と排卵障害の中でも割合を多く占めます。男性ホルモンの増加が原因で卵胞が発育するのに時間がかかり、なかなか排卵🥚しないという疾患です。月経周期が35日以上または無月経、月経不順、肥満、多毛、にきびなどが主な症状です。
✅ホルモンバランスの乱れ(ストレスやダイエット)
ストレスや過度なダイエット、太りすぎ🐷や痩せすぎも排卵障害につながります。そもそも排卵は通常、25~38日の周期で起こりますが、女性が強いストレスを感じるとホルモンバランスが崩れ排卵が不規則になることがあります。太りすぎや痩せすぎの場合にもエストロゲンが低下し、女性ホルモンの分泌が不全してしまいます。このようにホルモンバランスが崩れてしまうと排卵とともに月経の周期も乱れて、生理不順につながり不妊の原因となるのです😵💫
✅早期卵巣不全
通常、45~56歳頃に閉経を迎える女性が多いですが、早期卵巣不全とは40歳未満で月経が来なくなることを言います。卵巣機能が低下し無排卵となるため、妊娠は極めて難しいです⚠️
✔ 卵管異常
✅性器クラミジア感染症
性行為で感染する性感染症で、自覚症状がなく感染に気付かないことがよくあります。感染🦠すると子宮頚部から腹腔内へと進行しクラミジア性卵管炎をはじめ、子宮付属器炎や骨盤内炎症性疾患も発症します。卵管異常を起こす原因となり、不妊症につながる可能性が高いためきちんと治療🩺する必要があります。
✅子宮内膜症・子宮筋腫・子宮内膜ポリープ
女性ホルモンの影響を受けて増え、月経時の出血を排出することができず炎症🔥を起こすことで卵管周囲の組織と癒着を引き起こし、子宮内膜に似た組織が子宮内腔以外の場所(腹膜、卵巣、卵管、腸)にできてしまう病気を子宮内膜症と言います。子宮内膜症以外にも、良性腫瘍である子宮筋腫や子宮内腔にできる腫瘍ができる病気、子宮内膜ポリープがあります😖
✔ 子宮異常
他にも、子宮の形が生まれつきな異常である子宮奇形や子宮内膜の炎症が原因で内膜組織同士がくっついてしまうアッシャーマン症候群、頸管粘液分泌異常や免疫異常(抗精子抗体)などがあります✋🏻
男性側の原因も把握しよう
今回は、女性不妊症の原因となる疾患や要因についてお話しましたが、不妊症のカップルや夫婦の半数は男性側🧑🏻にも原因があるとされています。必ずしも女性だけに原因があると勘違いしないことが重要です。男性側に精索静脈瘤がある場合は治療する必要があるため、婦人科治療を始める前に泌尿器科を受診することをおすすめします🏥