妊娠中には大きくなったお腹やホルモンバランスの崩れにより、腰痛や肩こりが起きやすくなります。通常なら、湿布を使って痛みを和らげることができますが、妊婦中には湿布を自由に使うことができないことが多いです。今回は、そんな妊娠中に湿布を使用することによって起こる影響などを見てみましょう👀
注意したい湿布の成分
✔ NSAIDs (エヌセイズ)
湿布の成分のうち、妊婦さんとお腹の赤ちゃんに影響を及ぶ成分はNSAIDs(エヌセイズ)と呼ばれるものです。NSAIDsは非ステロイド性抗炎症剤の総称で、鎮痛や解熱🤒、炎症に効果がある成分です。この成分は妊婦さんだけでなく、胎児にも悪影響を及ぼします。湿布を貼った部分から肌を通じてNSAIDsが体内入ると、胎盤を通じて赤ちゃんに届き、動脈管を収縮させる胎児動脈管早期収縮を引き起こす可能性があります💦
✔ NSAIDsが胎児に及ぼす影響は?
お腹の赤ちゃんは、肺動脈と大動脈をつなぐ血管である動脈管から血液と酸素を補います。胎児は肺で呼吸をしていないため、肺を通らずにこの動脈管を通じて直接全身に血液🩸を送り、出生後に肺呼吸を始めます。なのでこの動脈管は、お腹の中の胎児の成長においてとても重要な器官と言えるでしょう。ですが湿布に含まれるNSAIDsは、この動脈管を収縮⚡させてしまう可能性があります。本来は出生後に閉じるはずの動脈管が、出生前に収縮してしまうと未成熟した状態の肺に血液が流れてしまい、肺や心臓へ負担がかかり、赤ちゃんの命👶🏻に関わる危険が生じます。腎機能障害や尿量減少、奇形、呼吸障害を引き起こす可能性も高いため、妊娠中は危険性が高い成分として分類されています。
✔ NSAIDsが含まれている薬剤
NSAIDs(エヌセイズ)が含まれている湿布の使用は避けるようにしましょう💁🏻♀️
- ロキソプロフェン
- ケトプロフェン
- インドメタシン
- フェルビナク
- ジクロフェナク
湿布の使用は絶対にだめなの?
湿布のタイプには鎮痛用と冷却用があり、妊婦さんはNSAIDs成分が含まれている鎮痛用の湿布に注意⚠️する必要があります。特に妊娠中期から後期における湿布の使用は、より赤ちゃんに重大な影響を及ぼす可能性があるので注意しましょう。薬剤成分の含まれていない冷却用タイプのものは、妊娠中でも使用できますが、腰痛や肩こりなどで辛い時はまず、医師や薬剤師👩🏻⚕️に相談し自己判断で湿布を使用するのは避けましょう。